五葉岳・お化粧山・お姫山・乙女山   

お化粧山・お姫山・乙女山と女性にちなむ三つの山が興味深く面白い。
以前(2004年4月21日)鹿納山(1567m)に登った時は、Bブナの三差路(1571m)から右折(南下)したのであるが、今回はこのBブナの三差路を北東へ足を伸ばし、Cお姫山(1550m)、D乙女山(1517m)、E五葉岳(1569.7m)の三つの山に初めての挑戦である。

ガイドブックなどによれば、お化粧山は「江戸中期に大吹(おおぶき;大福)鉱山が栄え、多くの労働者が就労していた。彼らを慰安する女たちがこの峰で身支度をととのえ、化粧なおしをして、鉱山へ下って行った」とある。・・・。 お姫山については、山頂にある五葉松を”ヒメコマツ”と呼ぶところに由来するらしい。(五葉松は枯れ果てていた!)
乙女山の由来は定かでないが、やはり鉱山に関係があるのではなかろうか? 鉱山が栄えた裏には多くの哀史があったのであろうことを考えさせられた山歩きでもあった。(GPSトラック参照)

アプローチ:熊本市→宮崎県の国道218号線→日之影町にある「道の駅 青雲橋」の手前左折→県道6号「日之影宇目線」→赤川の仲村橋右折→日隠林道→(約9km)→(お化粧山ルート)五葉岳登山口

期日:2009年9月5日(土) 紹介先:日之影町役場 0982-87-3900        
             


仲村橋を渡り、日隠林道の悪路を時速5km〜10kmの低速度で忍耐強く走らなければならない。

大雨によって、土が流され大小の石だけが残された酷い悪路である。

9kmほど走ると、「大吹谷墓地入口」の標識がある。

間もなく「これから先は、悪路のためパンクの恐れがあるから進入禁止」の立て札があった。ここまで来て、おめおめ引き返すつもりはない。強引に突進する。

しかし注意書きの通り、パンクしても不思議でないほど荒れ果てた最悪の道であった。

@登山口 9:32スタート

急勾配の杉の植林地帯が続く。

9:50

身の丈以上に覆い茂った”雑草?”が登山道を塞ぎ、ストックでなぎ倒して進まなければならない。

踏み跡は残っているので迷うことはないが、しばらく難儀する。

10:21

苔むした岩だらけの涸谷を行く。

10:25
岩の多い稜線には、
ヤマシャクヤクの群落がある。
濃い藍色の実。

10:31

シコクママコナ




Aお化粧山(1450m) 10:41

尾根に出てブナやヒメシャラの自然林の丸いピークに辿り着くと「お化粧山」

支尾根の小ピークで、小憩するには格好の広さである。

ここで遊女たちが雑談でもしながら、化粧なおしをしたのであろう

  標識が朽ちて見落としがちだ。


   御化粧山と記されている。

B ブナの三差路(1571m) 11:13

ルート断面図で分かるように、ここまで登れば一安心である。
(今回のルートで最も標高が高い)

化粧山から東に尾根沿いに二つの小さなピークを越えると、30分足らずで五葉岳から鹿納山を結ぶ南北に走る尾根と交わるT字路に出る。

ブナの木が天を突いている「ブナの三差路」だ。

右に行けば鹿納山、左斜めに行けば、Cお姫山である。

南の方に鹿納坊主とも云われる鹿納山。

三差路で10分程小憩して、左を取ってCお姫山へ向かう。

11:28

スズタケ尾根のなだらかな稜線を進んでいると、真正面に一つの峰が現れるが、Cお姫山はこの向こうにある。

11:32

空洞化した倒木のトンネルをくくり抜ける。

11:39

アセビのトンネル。
この一帯はアセビが多い。

11:41

すぐに大きな岩峰が立ちはだかる。
これがCお姫山だ。

急坂を太いロープに助けられてよじ登る。

Cお姫山(1550m) 11:48

岩だらけの狭い岩峰。

お姫山の名前の由来と云われたヒメコマツ(五葉松)は朽ち果てていた。



北方に見えるE五葉岳

白骨化した五葉松が痛々しい。

南方には、鹿納山。
奥の方は、大崩山群であろう。
   
展望を存分に楽しみ、山頂から東側の真下に降りると、五葉岳と乙女山の分岐がある。

左へ行けば、五葉岳へ。
右へ行けば乙女山へ。

12:02
広場の片隅にザックを下ろして、右方(東)のD乙女山を目指す。

12:11

お姫山から東に延びる尾根は緩やかな下りである。
道の両脇はスズタケに囲まれている。

道標やテープもなく不安なところもあるが、踏み跡をしっかり確認すれば迷うことはない。

12:17

鞍部から間近に岩肌が見える。
D乙女山の山頂だ。

D乙女山(1517m) 12:23

山頂は露岩が点在し、灰色に朽ち果てた白骨林とアケボノツツジのコントラスト。

アケボノツツジの満開時に来てみたいものだ。
 

西の方を振り返れば、
先ほど登ったばかりのCお姫山

視線を右(西北)に移すと、E五葉岳


12:30
乙女山に別れを告げて、一旦五葉岳分岐まで戻る。

12:50
ザックを置いた分岐に到着。
一休みしながら、おにぎり一個食べる。

12:59
再びザックを背負い、進路を北にとってE五葉岳に向かう。

すぐにE五葉岳の山頂が目に入る。

13:07

ヤマトリカブトの群落がある。

13:09

この辺りは、倒木が散乱している。
樹木の墓場のような感じがする。

13:16

勾配のある岩場をロープ(黄色)を使って登っていく。

13:23

E五葉岳山頂(1569.7m)

大小の岩とアケボノツツジが散在している。
360度の大展望であるが、雲に邪魔されて、残念至極。




東方
雲に覆われた「夏木山

西方
祖母山系の山々。

GPS鳥瞰図

南方
左手前のCお姫山と鹿納山。

北方
傾山もすっぽり雲に隠されている。

兜巾岳(頭布岳:とっきんだけ:1488m)まで足を伸ばす予定であったが、体調を考えて次回、別ルートで試みることにする。


13:40 E五葉岳より下山開始。

Cお姫山(14:10)→
Bブナの三差路(14:35)→
Aお化粧山(14:56)→
@登山口(15:45)

およそ6時間14分の楽しい山歩きであった。

帰途、高千穂温泉でじっくり疲れを癒す。

            


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