平家山〜後平家山

九州脊梁山地の盟主と言われる「国見岳」から北西に延びている稜線上のピークにあるのが「平家山」であり、縦走路の次のピークは山歩きを始めた頃に登った京丈山である。
(五家荘の山々はこちらへ)
標高1496.5mのピークであるが、国土地理院の地形図にはこの山名は記載されていない。従って公の正式な名称ではないらしい。地元の愛好家は、”へいけやま”、”あとへいけやま”と称しているようだ。
この山名が五家荘の平家落人伝説に絡んでいるのではと気になっていたが、特段の関係はなさそうである・・・。

(五家荘は八代市泉町(旧:泉村)の中の旧村であった椎原、仁田尾、樅木、葉木、久連子の5つの集落の総称であり、五家荘という地名では地図に載っていない。
五家荘地方は平家落人伝説の残る九州中央山地の奥深い山間に点在する集落で九州の秘境と言われている。)

アプローチ:熊本市内R3→代継橋→R266→田井島→中ノ瀬橋→「鯰」交叉点直進→R445→「ジャスコ」を右に見て左折→「上島」交叉点直進→「辺田見」交叉点(御船警察署前)右折→R443→「糸田」交叉点左折→「小莚」交叉点左折→R218→「三和」交叉点右折R445→二本杉峠→「二合」左折(京丈山や平家山の道標)→「腰越」四差路左折→とぞの谷橋→林道終点(駐車地) 
(登山口までのルート詳細はこちら)

期日:2011年5月19日(木)

紹介先:八代市泉支所 0965−67−2111

           


二本杉峠から五木村に向かって、およそ3.9kmで二合の入口。

平家山、京丈山、平家荘の道標が設置されている。

07:35

林道終点に到着。(60km走行)

この先林道は左の方に延びているが、崩落地があり車は通行不能だ。

07:54 スタート。

林道は、スタート地点から100mほど先で、法面が崩壊している。
歩くのには支障はなかった。



08:08

荒れた林道の左手が平家山の登山口。

左に降りて沢を渡る。


08:11

3本の丸太を渡り、対岸の山腹を巻くように進む。

08:13

いずれは崩壊しそうな丸太橋。

08:18

砂防堤の先へ進む。

08:21

砂防ダムの上流は浅い。
二つ目の沢を用心深く渡る。


08:25

杉林の急登をジグザグに登る。

08:46

尾根に出た後、杣道が左に分岐しているが、ここは右にとる。

08:47

直ぐ先に、杣道が右に分岐しているが、ここは左にとる。

(いずれの分岐も高い方を辿ればいいようだ)

09:02

尾根の右側や左側の急登を辿ると、植林地の広い尾根に出る。

09:07

味気ない杉の植林地から解放されると、深いスズタケが待ち構えていた。
09:40
一旦スズタケの鞍部に出るが、直ぐに登り返し、縦走路に出る。
30分以上スズタケの藪こぎに励んだことになる。

ここは、京丈山〜平家山〜国見岳の縦走路の分岐点だ。

09:42

三角点のある「平家山」山頂。
標高1496.5m

(スタート地点からおよそ1時間48分)

展望は全くないが、スズタケに悩まされて来た分、自然林に囲まれて心地よい。


    朽ち果てそうな標識

ブナ、ナラ、カエデ、モミなどの大木や老木に囲まれて清々しい気分になる。

09:58 スタート

平家山を後にして、倒木を跨ぎ、再びスズタケ道を進み「後平家山」を目指す。

10:04

この大きな倒木を乗り越えるのには一苦労した。

10:07

尾根の左右にバイケイソウの群落がある。

開花には早すぎるようだ。
10:16

国見岳への縦走路を、右にとって後平家山を目指すが、踏み後が殆どない。
スズタケの中を、高い方へ強引に突き進む。



帰途判ったが、国見岳の縦走路から右方のピークを目指すべきであった・・・。

10:25

遠回りして、ようやく「後平家山」の山頂にたどり着く。(平家山よりおよそ43分)

三角点はなく、「八代ドッペル登高会」設置の標識があり、標高1560mと表記されている。

枯れたスズタケが密生している自然林の中の鈍頂だ。
別名、「裏平家山」とも呼ぶようだ。


10:35

「後平家山」を後にして、「平家山」で休憩し、往路をそのまま下山する。

12:17

駐車地に無事到着。
(後平家山より1時間2分)

登るときには気づかなかった、ムシカリ(オオカメノキ)の花。

植林とスズタケ道で唯一の花であった。

先日登った倉木山もやはり植林とスズタケの山であった。深いスズタケの藪こぎに難儀したものだ。平家山も倉木山に負けず劣らず植林とスズタケの連続であった。
スズタケのトンネルをかき分けて汗していた時ふっと思い出したことがある。

最近シカがあちこちで増えすぎて、スズタケを食い荒らして枯らしてしまう。歩きやすくなったと言うが、山にとっては深刻なことである。
また、造林地帯の殆どが間伐、枝打ちなどの手入れがなされないまま放置され、いつでも斜面決壊の危機をはらんでいる。単一樹の植えっぱなしなら自然林の方が良いのは当然である・・・。ある山で同行していたベテランの登山家が嘆いていた。

スズタケがなくなると地表が乾燥しすぎて、自然林が枯れてしまうようだ。山の保水能力が落ちてしまい、豪雨、豪雪の度に雪崩や土砂災害が発生する。
シカと他の野生動物のバランスがなくなったことだけでも、人間の生活にまで甚大な影響が生じる。最近では、サルや熊が町中にまで進出して餌を求めている。
自然界のバランスに歪みが生じることの怖さを思い出した次第である

自然の仲間であるスズタケにも感謝しながら、今後も山歩きを大いに楽しみたいものだ。

       


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