韓国岳・獅子戸岳・新燃岳・中岳

韓国岳(からくにだけ)と高千穂峰(たかちほのみね)を結ぶ稜線は、宮崎県と鹿児島県の県境であり、獅子戸岳(ししこだけ)、新燃岳(しんもえだけ)、中岳と連なり、格好の縦走コースになっている。
両端には、えびの高原と高千穂河原という観光基地があり、広い駐車場もある。

登山口がある「えびの高原」の標高は1200mもあり、秋を迎える頃になると寒さと硫黄山(1310m)の噴気によってススキがえび色に染まることから「えびの高原」と名付けられたと聞く。(この時期は海老色に相応しい色彩ではなかった) 

期日:2002年10月13日     紹介先:えびの市役所 0984-35-1111

            


早朝5時に熊本市内を出発。
えびの高原有料駐車場に到着したのは7時15分であった。


身支度を整え、心躍らせて登山口を出発したのは7時35分。

100mも登ると硫黄山だ。

硫黄臭を感じながら先を急ぐ。

溶岩のゴロ石が転がる樹林帯の急坂が続いている。

1合目ごとに標識が立っており、凹状の道をジグザクに高度を上げるにつれて低木が多くなって眺めも良くなる。

振り返ると、真下にえびの高原が広がり、背後には甑岳(コシキダケ・1301m)

樹間には六観音御池が見える。

急な登りは5合目まで続くがこれを過ぎると道も穏やかになる。

火口縁に向かって登るとやがて右側下方に青々した水をたたえている「大浪池」(周囲1.9km水深11.6m)が姿を現す。

8合目からは火口縁を巻くように登り、9合目で大浪池からの道と合流して、やがて岩ばかりの「韓国岳:1700m」山頂に到着する。(9時20分)

火口底には水はない。

誰やらわざわざ降りて落書きをしているのが面白い。


堅い溶岩壁には雑草が張りついており大自然のシタタカサを見せ付けられる思いだ。

稜線の向こうには、手前左から獅子戸岳(1428m)・新燃岳(1421m)、遥か遠方には雲のかかった高千穂峰(1574m)の威容が見える。

韓国岳山頂から火口縁沿いに進み、ガレ場を右へ急降下するが凹状にえぐられた道は歩きにくい。

やがて平坦な樹林帯に変わり、左手には水のない琵琶池が見える

さらに落葉樹の林の中の気持ちよい道を稜線に沿って登り「獅子戸岳」を目指す。

しばらく灌木帯が続きこれを抜けて行く。

獅子戸岳まであと1.8kmだ。

眼前が開いて「獅子戸岳」山頂に到着する。(11時25分)



さらに新燃岳へ1.3km

急なガレ場を下ると鞍部に出る。

十字路を真っ直ぐに取り、火口の縁に沿って進むと「新燃岳:1421m」の頂上に着く。(13時)



有史以降も噴火を繰り返している活火山である。
三等三角点は山頂のカルデラ縁にある。


追記
2011年(平成23年)の爆発の模様はこちら。

新燃岳の火口湖は、生まれて初めて見る独特のコバルトがかったグリーン色。

火口壁に目をやると白い煙が立ち上がっていて、活火山であることを知らされる。

じっと見とれていると水底に引き込まれていきそうな神秘性を宿している。

新燃岳から中岳(1332m)へは木道を進み、中岳との鞍部に下って行く。

鞍部から最後の坂を上って行く。

大勢の登山者で渋滞している様が見える。

中岳の北端にたどり着き、火口跡を半周位すると「中岳」の南のはずれに来る。(14時10分)

中岳を後にして、高千穂河原を目指す眼前には、「高千穂峰」の雄姿を楽しむことが出来る。

やがて岩だらけの急坂を用心深く下って行くと、石畳の整備された遊歩道に出る。

疲れきった私の足には辛い過酷な石畳であった。

林を抜けて漸くすると、高千穂河原970m)に辿り着いた。
(15時25分)

登山開始から下山までの所要時間:7時間50分




この辺りも売店・トイレ・ビジターセンターなどがきれいに整備されている。

明日はここから高千穂峰に登る予定だ。

タクシーに疲れた体を預けて、「えびの高原」へ戻り、温泉が楽しみの宿へ。


        

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