国見岳(広河原登山口)

”国見”という名は、為政者が自分の領地を見渡すという意味と、広い地域や里々が眺望できるという意味から付けられたと言われ、九州にも数多い。
1500mを越える九州山脈の主峰は何と言ってもこの国見岳(1738.8m)であり、別の名を大国見(おおぐるみ)とも言われ、熊本と宮崎の県境にあって九州本土では8番目に高い山であり、熊本県では最高峰の憧れの山である。

自宅を出発したのは早朝5時35分であった。国道218号線を矢部町へ向かう。緑川ダム上流の内大臣橋を渡り、キャンプ地の広河原(ひろかわら)へ。

先日来の台風9号・11号の影響で、路上の至る所に散乱している折れた枝や、崩れ落ちた小岩や石ころを避けてのジグザグ運転である。時には倒れこんだ樹木に車を止められて、台風の後始末を強いられたほどの荒れた道であった。
さらに”でこぼこ”林道を500mほど登って”ゆうがわ谷”経由の広河原登山口に到着したのは8時10分であった。
(五勇谷橋ゲートからの樅木登山口ルートはこちらへ)

期日:2002年7月28日      照会先:山都町役場 0967-72-1111                   
                     


身支度を整えていよいよ出発(8:30)

いきなり杉林の急登が始まりこの山の険しさを予感する。


湿気が多く風もないので30分を経過する頃には汗も吹き出て相当の疲労を感じる。

やがてブナ・ナラ・モミの巨木、褐色の肌をしたヒメシャラなどの原生林に囲まれての行進を続ける。

九州には数少ないといわれるイチイの巨木がそびえている。



カエデの巨木も多い。

ブナの大木









自然林の巨木の多さに驚いた。

小谷の流れ落ちる音と冷たい水の美味しさに心癒された。

この小谷の石裏には県指定天然記念物ベッコウサンショウウオが棲息していると云うが、台風のあとで水流も多くその姿を発見することは出来なかった。

また、沢筋にいっぱいあったという天然ワサビは心ない登山者が採ってしまったのか?全滅してしまったと云う。

最後の急登に汗する

やがて稜線に辿り着くと、京丈山平家山方面との分岐点がある。

クマザサの稜線を更に進むとシャクナゲ・アセビ・ベニドウダンツツジの群落が続く。

5月上旬頃にはシャクナゲの見事なピンクの花が登山者を楽しませてくれると云う。


眼前に灌木よりも突き出た岩稜の上に立派な祠が現れた。

あと一歩で山頂だ。

一等三角点の国見岳頂上である。

およそ3時間30分を要したきつい登山であっただけにその達成感もひとしおである。
帽子・下着・Tシャツなど汗を吸い込んで重たくなるほどである。

展望は360度、九州山脈の中心だけに遠景は極めて良いはずであるが、残念ながら雲に遮られてシャッターチャンスはなかった。
晴天時には、阿蘇、九重、祖母山方面まで見渡せるという。
十分に休養をとり13時20分に下山開始。

片道4kmの行程であるが、2km地点付近から時折膝に激痛が走り、休憩を繰り返しながら登山口に着いたのは、16時45分である。3時間15分を要した。


帰りは、中央町の「佐俣の湯」で足の疲れを充分癒すことが出来た。
平坦地では痛みもなく支障なく歩行できる程に快復できた。




        


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