白鳥山・銚子笠・時雨岳     

宮崎県五ヶ瀬町の黒峰山から始まる、向坂山、白岩山国見岳五勇山、烏帽子岳、白鳥山、銚子笠へ至る脊梁山地の中で、かねてより「白鳥山」には是非登りたいと思っていた。
その機会があったので、峰越峠(椎葉越)登山口から白鳥山(1638.8m)と銚子笠(1488.9m)、時雨岳(1546m)への縦走を試みた。

アプローチ:R218→R445→下屋敷→五家荘(泉第八小前)→林道椎葉五家荘線→峰越峠(椎葉越)登山口  (熊本市内から2時間30分程度要する)

期日:2009年10月11日(日)  紹介先:椎葉村役場 0982-67-3111      

            

   
九州最奥の秘境と云われる椎葉村だけにここまでのアプローチは長い。

08:35頃

@「
峰越峠(椎葉越)登山口」到着
広めの駐車場、トイレがある。
標高:1480m

白鳥山・御池登山口とも記されている。

林道椎葉・五家荘線を更に進めば、Gの
時雨岳登山口に達する。


08:53 スタート


フラット気味な山道を辿って、自然林に取り付き、ゆるやかに登り始める。

九州脊梁山地だけに原生林に覆われ、植林は一切ない貴重な存在だ。

ブナ、ミズナラ、モミ、ツガなどの豊富な自然林が清々しい。

「ミイケヘ」とか「シラトリヤマヘ」と書かれた真新しい標識柱が案内してくれる。

5〜6分で熊本と宮崎の県境尾根に上がり着く。


ゆるやかなアップダウンなので、気持のいい歩きが続く。山と云うより森を歩いている感じだ。

脊梁山地のすばらしい景色が次々と展開する。

苔むした石灰岩が点在するカルスト地形。
ドリーネと呼ばれている。

植生豊かな原生の森で、雨が降ると一斉に様々なキノコが生えるそうだ。

平家の残党達もキノコ汁を楽しんだのであろうか? 
食用になるか不明!!

B09:52 平家住居跡

平 清盛の孫である清経が都から落ち延びて、ここに隠れ住んだと伝えられる。

また平家伝説によると、壇ノ浦の合戦に敗れた平家の残党が、あたり一面に白く咲いたコブシの花を源氏の追っての旗と思いこみ、観念して自害したとも云う。

山奥の秘境だが近くに水場(御池)もあり、平坦で屋敷や畑を拓くには十分な環境と広さだ。

C 10:03 白鳥山山頂(二等三角点)

登山口からの高度差は僅かに230m故
1時間10分で到着。

1600m級の標高の割には平坦で広がりのある丘のような山頂だ。

山頂付近はイチイやカエデなどに囲まれて、眺望は全く効かない。

この山は眺望や登山道の険しさを体感するのではなく、自然林や季節の花々の豊かさを楽しむ山であろう。

もちろん季節外れで、バイケイソウやヤマシャクヤクを楽しむことは出来ない。



10:10 白鳥山から銚子笠を目指す。

D 10:24 銚子笠と時雨岳の分岐。

右を取ると、グラフ断面図で分かるように、Dの分岐から急な斜面を一気に下らなければならない。

やがて南方には、目指す銚子笠を確認できる。

なるほど山頂は”笠”のようだ。

遙か南方には、市房山(1721m)
江代山(1607m)が微かに見える。

白骨化した木には風情がある。

スズタケは、鹿に食い荒らされて涸れているので藪こぎの心配はない。

E 11:41 銚子笠山頂到着。

白鳥山からおよそ1時間30分

平坦に近いのっぺりとした頂上は、樹林に囲まれて展望は弱い。
西方向の上福根山がかろうじて望める。

秋晴れの登山日和に恵まれたこの山頂で弁当を頂く。

E 12:16 銚子笠山頂スタート。

Dの分岐点へ戻るが、グラフ断面図で分かるように、分岐点に近づくにつれて急勾配が待っている。

「サルノコシカケ」
人間でも腰掛けられるような大きさだ。

Dの分岐点に戻り、一休みして13:37より時雨岳へ向かう。

今度は、D分岐点に登った分だけ下らなければならない。

目指す山並みが見えるのは嬉しい。

自然林の林床は石灰岩で埋め尽くされている。

ちょっぴり紅葉が始まりかけている。

南方遙かに市房山と江代山がより明確に見えてきた。

南方間近には、先ほど登ったばかりの銚子笠が見える。

人間の足の強さを改めて感じ入る。

造形美に感嘆する。

この白さが黒色だったらどんな景色になるだろう?!

山頂間近のブナの大木と倒木。

防獣ネットの内側(左側)に時雨岳山頂がある。鹿の食害が余程酷いのであろう。

登山者が入れるようになっている。


F 14:39 時雨岳山頂到着。
分岐点Dよりおよそ1時間。

山頂には、樹林に囲まれ巨木などもあり、展望は得られない。

山頂の東側周辺には、ヤマシャクヤクの大群落がある。


14:48 
時雨岳登山口Gに向かって下山開始。

グラフ断面図で分かるように、
F時雨岳からG登山口までは滑りやすいガレ場の急斜面が最後まで続いて難儀する。

右側の涸れ沢に滑り落ちたら大変だ。
一時の油断も許されない。

G 15:18 堰堤を乗り越えて、登山口に辿り着く。

道路脇のスズタケの中に古ぼけた案内標柱があるが、時雨岳の文字もかすれてよく見えない。



@スタートからGゴールまでの所要時間は6時間24分であった。


今日も一日、楽しい山歩きが出来た喜びを噛みしめて、帰途につく。
   

出会った花と果実

@アケボノソウ

Aナギナタコージュ

Bクロガネモチ
           
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