高岳(日の尾峠ルート)

阿蘇五岳とよく言われるが、そのうちの一つ、高岳に登る。残る四つの根子岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳には未だ登山経験はない。

この五岳の中で最高峰の高岳は標高1592.4mである。これを語呂合わせで「ヒゴクニ」と言うことや、北外輪方面から見た五岳の山容は涅槃像(ネハンゾウ=釈迦が一切の煩悩を去って死んだ姿)に例えられることを熊本に赴任した昭和38(1963)年頃に教えられた。

この説によれば、高岳は胸、中岳の噴火口はヘソに当たるという。
いまだに噴煙をあげている中岳(1506m)とともに阿蘇のシンボル的な山である。

一般的には仙酔峡の駐車場広場から正面の階段を登り、ロープウェイに沿って中岳火口壁から中岳を経て高岳に登るというが、今回は「日の尾峠」ルートで挑戦した。

期日:2002年10月27日(日) 紹介先:阿蘇市役所 0967-22-3111 
           

別掲二度目の記録(仙酔尾根ルート)もご覧ください。(2003/05/21)

熊本市内を7時に出発し、国道57号線沿いの宮地駅前を通り過ごして間もなく、信号機のある右手のパチンコ店手前を右折。
時折見かける「日の尾峠」の標識に従う。
対向車が来たら、どちらが譲るべきか悩むような狭い道である。曇り空の下に根子岳(1408m)が何度も顔を見せてくれる。
幸いなことに対向車に出会うことはなかった。
道は益々狭くなり車の左右を小枝が擦っている。
8時
日の尾峠:標高982mに到着

宮地駅から12kmと記されている。
空き地には既に3台の車が駐車してあった。
10人近い若い男女がロッククライミングスタイルで根子岳を目指すようだ。
根子岳登山者に注意を喚起する注意書き。
この際「高岳」を目指す自分には関係ない。

8時24分いよいよ登山開始。
草叢の中から後ろを振り向けば根子岳が険しく見えた。
やがて道は次第に急坂になるが、眺めは抜群によくなる。

この頃天候はすこぶる良好。
(9時5分頃)
案内板。
初めての登山者にとっては有難く感じる。
長い稜線を歩いてきた。

この辺りは、5月初めの頃ミヤマキリシマのピンクの花に彩られ、イワカガミの群落にも出迎えられるという。いずれ是非楽しみたいと思う。
先が見えないような草叢である。足元だけを見て歩くところもある。(9:24)
「根子岳」後方右手にはぼんやりと「祖母山」などが見える。
(9:40)
草叢に埋もれた険しい道。
「高岳東峰」右手後方に見える宮地の町並み。
頂上間じかになると滑りやすい急坂が多い。(10:20)
「高岳東峰」
この頃(10:40)になると雲行きが怪しくなり寒気が覆いかぶさる感じがしてきた。

寒がりの私は冷蔵庫に押し込められたような感じ。
この秋(冬?)初めて見るツララ。手先が痛いほどかじかんできた。

この岩場の上に「天狗の舞台」と呼ばれる溶岩台地であるが、取り敢えず頂上を目指すことになる。
(阿蘇の天狗が酒を飲んで踊ったという?円形の舞台に似たステージ状の岩盤)

樹氷を見るなんて夢にも思っていなかった。(多分この木は”ハンノキ”と思われる?)
本峰を目指して必死に歩くが、強烈な北風に体が吹きあげられるようになる。
カメラのシャッターを切る余裕は全くなくなってしまった。
あと10分足らずで高岳頂上という所で引き返すことになった。残念至極。 (11:00)両手が千切れるほどに冷たく感じる。

下山し始めてから、1時間ほどすると天気は回復してきた。

高岳上空もすっかり晴れ上がっている。
しかしこの時点で再度挑戦する気力は萎えてしまっていた。(13:05)
13時20分頃。

まだ寒そうな格好である。
山の遭難事故をよく耳にするが、今回の挫折は止むを得ないことで無事下山できたことに感謝すべきであろう。

日の尾峠に14時15分着。
このあと温泉・食事の定番コースで一日を終わる。

私のオリジナル作品です。

左より
根子岳・高岳・中岳・往生岳の雪化粧

        

  

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